このコーナーは、詩吟のこと全く知らない方々への説明用として設けました。

詩吟とは何か

① 詩吟とは、歴史に残る有名な詩に節をつけて その情景・心情・哲理を声に乗せて表現する芸道 です。
 ただ文字として読むだけでは伝わりにくい「詩に込められた深い思い」「作者の心の動き」「時代背景の息づかい」を、声の強弱・高低・間(ま)を使って立体的に表現します。

② 詩吟は、単なる歌でも朗読でもありません。 詩の意味を理解し、心で感じ、それを声で表す という、非常に奥深い世界です。

③ 詩吟で使われる詩について

 漢詩(杜甫・李白など)、和歌、俳句、現代詩など、幅広い作品が吟じられています。 

④ 詩吟の原理について

 詩吟は「読みと引きの芸術」とも言われるように「言葉の読み」「余韻の引き」からなっています。そのために、声の高さ(高音・平音・低音)と節回し(引き・揺り止め・高音回しなど)を現すいくつかの「吟符」があり、これを理解すればよいのです。

詩吟の効用について

 詩吟の効用について、その主なものを挙げると次の通りです。

① 体に良い

 腹式呼吸の結果、腹・胸の内臓を刺激し、血行や内分泌を良くして生理作用が活発となり、胃腸病や風にかかりにくくなります。

② ストレスの解消になる

 無心になって大きな声を出すため、つまらないことにいつまでもくよくよこだわらなくなります。

③ 集中力が付く

 すべてを忘れ、一瞬、詩文に夢中にならないと立派な吟はできませんから、詩吟を続けていると自然に集中力が付きます。

④ 積極性が出てくる

 先賢の立派な詩を吟じているうちに、人前で吟じても恥ずかしくなく、むしろ立派な詩の意味を皆で分かち合いたくなり、私生活の面でも積極的になります。

⑤ このほか、声が大きくなり、言葉使いや姿勢もよくなります。

 また、先賢の詩を心を込めて吟じ続けるのですから、心が洗われ、当然のことながら表情も豊かになります。

 従いまして、詩吟は自己啓発そのものであり、健康を維持し、気力を養い、情操を豊かにするための修養の道であるといえます。 

詩吟の吟符等について

 詩の種類

 漢詩(五言絶句・七言絶句・律詩)、和歌:、俳句、俳諧歌、近代詩、紀行文など。

② 音位の変化(音程や音階のこと)

 低音、平音、高音、中高音などがある。(以下の基本音階図を参照)

③ 節回し(節調)と息継ぎ

 引き止め、揺り止め、揺り下げ、高音回し、中高音回し、息継ぎなど。(以下の基本音階図を参照)

④ 本数(キーのこと)

 ・・水3本、水2本、水1本、1本、2本、3本、4本、5本、6本、7本、8本・・・などがあり、

男声は1~3本、女声は5~7本の人が多い。

吟道スローガン

 一声士気高し

  (一節一節に気合を入れて吟ずる)

 一吟天地の心

 (満足感・充実感が生まれる)

* 詩吟は、主音に始まり、主音に終わる。(キーの高さに個人差あり)

* 「一吟天地の心」となるためには、自分の主音(キーの高さ)を知るべし。

発声練習  

   私は、次の三つをけいこの始まる前の発声練習として実施しています。

① 口の体操

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② 詩吟の音階

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③ 母音発声

 以下の口形図を参考に、それぞれの母音を、ア・エ・イ・オ・ウ・ンの順に、主音(ミ)の高さで20秒程度引きましょう。

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